| 2003/11/01 読売新聞 | 目次 / ホーム |
総力戦の激戦区 選挙区ルポ 2区
過去2回の衆院選で自民党が5議席を独占した「自民王国」の岡山県。この中にあり、民主党候補が最も健闘したのが2区だ。小選挙区でどれだけ当選者に迫ったかを示す惜敗率が高く、前々回は比例選中国ブロックで復活当選、前回は次点だった。民主は今回、必勝を期して全国公募候補者の第1号を1年以上も前に送り込み、地道な活動を続けてきた。3候補者は激戦を制するため、県内の他候補者や地元議員に応援を求め、あるいは他候補と連携するなど、各党による総力戦の様相を見せている。その実態を追った。
他区や地元議員と連携
熊代 ・ 津村 ・ 尾崎
熊代昭彦候補 63 自民・前
「これから全国の友人の応援に出ますが、最初に熊代さんの応援に来た私の願いと期待を、どうか分かってほしい」
公示翌日の29日朝、岡山市内の大型スーパー前で、4区に立候補した前議員、橋本龍太郎氏がマイクを握りしめた。選挙期間中、自分の選挙区内にいるのは数日だけ。青森県に出発する直前、橋本派のメンバーを最大限の言葉で後押しした。
同じく応援で全国を飛び回る3区候補の平沼赳夫氏も、26、28日の両日、街頭演説や個人演説会に駆けつけた。参院議員や比例に県内から出馬する新人候補も、連日のように選挙カーに同乗している。
大杉尚久・県連幹事長は「我々は全部勝つのが使命。東京から舞い降りた新人に、熊代・県連会長が負けることは許されない」と危機感を募らせる。
津村啓介候補 32 民主・新
解散日の10日、1区から出馬した新人、菅源太郎氏と一緒に岡山市内で街頭演説し、公示日にも県庁前でそろって第一声を上げた。津村候補32歳、菅氏31歳。2人が並ぶことで、有権者に清新さをアピールする戦略だ。演説でも「自民独占を崩して、岡山から政権交代と世代交代を実現しよう」と若さを前面に打ち出す。
東京から県内には行って1年2ヶ月。これまでに相手陣営すら「本当によく回っている」と舌を巻くほど精力的に選挙区内で活動を展開した。党も全面的に支援し、22日に菅代表を招いて2000人規模の総決起集会を開いたほか、公示日にもJR岡山駅前で菅代表、菅氏の3人で演説した。
元連合岡山会長で選対本部長代行の森本徹磨県議は「有権者には、日本が変わるラストチャンスと理解して投票してほしい」と話し、支持拡大に努めている。
尾崎 宏子さん 47 共産・新
選挙カーには、そろいの黄色ジャンパーを羽織った女性運動員が乗り込み、有権者に手を振って支援をお願いする。有力な応援部隊は、2区内の党の県議、市町議10人のうち、7人を占める女性議員だ。
自分の選挙で慣れているだけあり、張りのある明るい声で応援演説もこなす。
「みなさんの生活が大切にされる政治のため、公共事業中心から社会保障を予算の主役にします。税金の使い方が変われば、暮らしを応援する予算に回せる」。候補者本人と同様に、女性の視点から増税反対などを訴える。
選対本部長の武田英夫県議は「どの党が最多得票になろうと、無党派や棄権が一番多い。女性の連帯感に訴えて行きたい」と、女性を含めた浮動票の取り込みを図る戦略を明かす。
小選挙区と同時に、比例の1議席死守を目標に支持を広げる毎日だ。
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