2003/10/30  毎日新聞 目次 / ホーム

素顔の候補

「政権選択」を最大の焦点に始まった衆院選。小選挙区岡山1〜5区には各3人計15人が立候補し、しのぎを削る。各党がマニフェスト(政権公約)を掲げ、候補者も政策内容に踏み込んだ選挙演説を展開している。15人の公約や人柄を紹介する。

1区 逢沢植本
2区 熊代津村尾崎


1区

地方から日本変えたい  源太郎候補 =31 民主・新
 中学で不登校を経験し、数々の市民運動に取り組んだ。01年の参院選ではハンセン病元患者の候補の陣営を手伝い、療養所を訪ね歩いた。「さまざまな声を国政に届け、平等にチャンスのある、やり直しのきく社会にしたい」と力説する。
 菅直人・民主党代表の長男。「2世」と呼ばれることについて「看板があることは事実。何事もあきらめない姿勢は受け継いでいると思う」。
 生まれ育ちは東京だが、「地方が良くならないと日本は良くならない」との思いから本籍地・岡山県での出馬を決意。「地方からの税の集め方、使い方を変えていきたい」と主張する。
 最も尊敬する政治家は父親より吉田茂元首相。「戦後の混乱期に的確な選択をした」と評価し、「現実と理想を近づける姿勢を見習いたい」という。

エンジン全開の日本作る  沢一郎候補 =49 自民・前
 3代続けて国会議員を務める「名門」出身。加藤紘一元幹事長の「加藤の乱」では苦労したが、小泉再改造内閣で副外相に就任した。北朝鮮問題では「『対話と圧力』でなく、『圧力と対話』で挑み、拉致問題の早期解決を図る」と、民間出身の大臣を支える自負をのぞかせる。
 「活力ある、エンジン全開の日本を作りたい」が持論。「金融機関が本来の役割を果たしていない」と中小企業に対する貸し渋りなどが多い現状を批判し、金融検査マニュアルの正しい運用や政府系金融機関の積極的融資を主張。公共事業も「ベースになる社会資本は大切」と前向きだ。
 趣味はサッカー。超党派議員チームの主将を務め、フランス代表のジダン選手を愛する。「的確な状況判断で周囲の選手を生かすプレーは、政治にも通じます」

構造改革に正面から対決  本完治候補 =44 共産・新
 大学時代、経済学部でマルクス主義を学び、「社会発展の流れに自分も参加したい」と共産党に入った。
 妻は看護婦。「医療費の負担増で患者さんが病院から遠のいている」と聞かされ、「医療制度改革が国民の命を縮めている」と感じた。
 「小泉首相の進める構造改革が弱肉強食の社会を招き、国民や労働者を切り捨ててきだ。福祉の分野でも本来国が果たさなければならない責任を投げ捨てている」と批判。「構造改革と正面から対決する」と87年の県議選以来16年ぶりの選挙への思いは熱い。
 70年代のフォークソングを愛し、パソコンや旅行、カメラが趣味。推さない2児の父親でもあるが、選挙の忙しさのあまり「最近顔を合わせる機会が少ないのが悩み」と苦笑する。


2区

マニフェスト選挙歓迎  代昭彦候補 =63 自民・前
 9月の党総裁選で、150ページにわたるマニフェストを書き上げた。「厳しい時代の変わり目にこそ、政策論争が必要」との信念だ。今回の「マニフェスト選挙」も「実施時期と財源を明示し、政策の検証ができる」と歓迎する。
 小泉改革については、「官から民へ、国から地方へ。どんどん任せていくのはいいこと」と評価する一方で、「中身がない」と不満も。00年の年金制度改革に奔走し、デフレ克服策として日銀法改正などを主張する政策通は、「やると言ったことは必ずやってきた」と、3期10年の実績を有権者にアピールする。
 趣味はジョギング。「年間目標1000キロ」は、年に1回は挑戦するマラソンのために必要な距離。政治家として長く活躍するために体力維持は欠かせない。

英国留学で政治に開眼  村啓介候補 =32 民主・新
 毎朝7時から街頭に立ち続けて1年。「演説は苦手だけど、まず皆さんに知っていただかないと」。182センチの長身を折り曲げ、相手の目線に合わせて話す姿に真摯な性格が現れる。
 日銀職員として8年間、景気分析や不良債権問題などに取り組んだ理論派。英国留学中にブレア首相の労働党政権誕生を目にし、政治に感心を持つきっかけとなった。「日本はまだまだ官僚国家」に映る。道路やダムを造り続ける施策を「過去の成功体験を引きずっている」と断言。「選択肢がほかにない状態は、緊張感が失われ危険」と二大政党制実現を有権者に強く訴える。
 学生時代にはヒッチハイクでアメリカ大陸を横断するなどチャレンジ精神旺盛。「どんな道でも、30分粘れば車をとめる自信がある」

人間らしく生きる環境を  崎候補 =47 共産・新
 今回で3度目の国政選挙への挑戦。高校時代、厳冬の教室に暖房設備がない環境を変えようと、ストーブ設置を県知事に求めた活動を通じて「要請は運動して実現するもの」と知り、3年生の時、共産党に入党した。
 「消費税導入から14年たったが、社会保障は悪化するばかり。これまで小泉支持で来た人も「本当にこのままでいいんだろうか』と模索している状況では」と話す。
 くよくよしない性格で「こころにいつも太陽を」がモットー。「毎日、子どもの学校の話を聞くだけでも楽しいし、何より演説で大声を出すのが一番スカッとする」と明るい。
 2児の母親らしく、「管理・競争主義の中で子供らしく過ごす時期が失われている。子供のストレスを取り除き、自分らしく人間らしく生きることができる環境をつくりたい」。


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