| 2003/10/22 朝日新聞 | 目次 / ホーム |
運動支える地方議員 2区
過去2回、次点になった民主候補が比例で復活当選している激戦区の2区。自民前職の熊代昭彦氏(63)の陣営では、前回選挙で運動の中心となったベテラン県議が今春の統一地方選で落選したため、1年生県議が手足となって支える。民主新顔の津村啓介氏(31)の陣営はイベントなどで若者の支持の掘り起こしを図る影で、連合系県議らが労組などの支持固めに駆け回る。共産新顔の尾崎宏子氏(47)の陣営は、県議らが道先案内人となって候補者を引っ張る。総選挙は地方議員の戦いでもある。
熊代 ・ 津村 ・ 尾崎
一年生が“恩返し” 熊代氏
「敵は若くて見栄えも良い」「今までにない厳しい選挙だ」
前回の得票が8万5514票で、県内の自民候補の中で唯一、10万票に届かなかった熊代氏。11日に岡山市内であった事務所開きでは、危機感を訴える演説が相次いだ。陣営幹部は「30歳以上若い民主の対抗馬の出現に加えて、陣営の弱体化もある」と説明する。
前回選挙を支えたベテラン県議が2月に急逝。さらに4月の県議選で、選対を仕切ってきた議員ら党公認の現職3人が落選。2区内の自民県議5人は全員1年生になった。
落選した元県議の関係者は「選挙を手伝うのは、地方選で世話になった恩返し。今回は理由がない」と距離を置く。
一方で、熊代氏の支援を受けた1年生議員らは必死だ。保守分裂の激戦だった邑久郡区で当選した神宝謙一県議(50)もその1人。11日昼、邑久町内の事務所開きで「礼は礼を持って尽くす」と演説し、熊代氏とガッチリ握手をしてみせた。毎朝、街頭演説する民主の津村氏に対抗して、他の1年生県議と合同の街頭演説も計画中だ。「若い自分たちにもできることはある。若さには若さで立ち向かう」という。
若者らと役割分担 津村氏
激しいビートの音楽がフロアいっぱいに響き、約60人の若者がダンスやゲームを楽しむ。13日夜、岡山市内のクラブで開かれた津村陣営のイベント。「楽しんでいただけましたか」と津村氏が呼びかけると、大きな歓声と拍手が沸いた。
企画したのは20〜30歳代の約50人でつくる支援グループ「TYP」(TEAM YOUNG POWER)。昨年10月から「若い力を国会へ」と書いたポスター3500枚を選挙区内隅々にはり、政治に無関心だった若者を巻き込もうと、次々と企画を仕掛けている。
しかし、こうした華やかな舞台に地方議員の姿はない。元連合岡山会長の森本徹磨県議(61)や市議らは、津村氏を連れて町内会や労組回りに奔走する。
「従来のように組織を万全にした上で、イベントはうつべきだ」。陣営内には、若者向けの派手な手法に戸惑いを見せる幹部も少なくないが、森本県議は「堅固な自民の牙城を破るには、手つかずだった若者票の掘り起こしも、元々の支持層の票固めも必要。役割分担でいくのが一番」と前向きだ。
ベテラン通じ浸透 尾崎氏
尾崎陣営は、4期目の武田英夫県議(56)が熱心に引っ張る。過去2回の県議選で選挙区内の当選ライン8千票を大きく超える1万票以上を獲得して上位当選し、共産支持者以外にも人気があると言われる。選挙区内の同党の市議、町議の計9人も、交代で街頭演説や集会に同行する。
19日に岡山市内であった医療団体主催のイベントで、尾崎氏と一緒に会場を訪れた武田県議は、知り合いの主婦や病院職員の間を回り、支持を訴えて回った。「消費税増税と憲法改悪の問題を訴えると同時に、尾崎の名前と顔も売り込まないといけない。県議4期で少しは知られるようになった自分を通じて、党以外の人たちや無党派層への働きかけはできるはずだ」と自負する。
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