| 2008/03/03 民主党改革のあゆみ (15) 自民党のアンチテーゼとしての民主党(3) トヨタと日産 | 目次 / 津村啓介ホーム |
| (1) あいさつ・民主党のイメージ (2)
今、力を入れている仕事 (3)
“政治家は、その出自に規定される” (4) オックスフォード留学 (5) イギリスの政治との接点 (6) 政治家への目覚め (7) 4つの選択肢 (8) 一歩を踏み出した理由 (9) 政党交付金制度の意義・“政治改革第一世代”の自負 (10) 二大政党制は“手段” (11) 官僚への権力の偏在・二大政党制が官僚機構を正す (12) 二大政党制の日英比較 (13) 自民党のアンチテーゼとしての民主党 [1]アイデンティティ (14) 自民党のアンチテーゼとしての民主党 [2]プロジェクトの組み立て方 (15) 自民党のアンチテーゼとしての民主党 [3]トヨタと日産 (16) 強力なリーダーの不在 (17) リーダーたちの変遷 [菅時代・岡田時代] (18) リーダーたちの変遷 [前原時代] (19) リーダーたちの変遷 [過去最強の小沢時代] (20) 学生の皆さんへメッセージ |
第15回
自民党のアンチテーゼとしての民主党(3) トヨタと日産
政戦主義者の牧原くんは、僕の中学高校の同級生で、本当に同じ教育を受けてきて、しかもずっと友達なわけです。それで今、自民党と民主党でそれぞれ候補者公募でやっているのを、ものすごく象徴的なことだと思うんですね。同じ教育を受けてきて、似たような家庭環境で育ってきても、「絶対にこうだ」「絶対におまえと意見が違う」ということはあまりない。まさに下部構造は共有しているわけですから、むしろその方が観念的になりすぎておかしい。
それぐらい重なった人たちがどうして二大政党というものをできるのか。
<ここで津村さんが板書された図を挿入していただければ幸いです>
ホテルとホテルの競争の話です。オックスフォードのMBAでホテル産業の経営戦略の話で聞いたのをなんとなく思い出して言うんですが、もしかしたら皆さんの方が詳しいかもしれません。
縦長の宿場町があったとします。東海道みたいなものです。こっちが例えば大阪で、こっちが東京で、ここが浜松かなんかだとして、この中にホテルを進出させようとしたら、どこに立地をするか。1つだったら、ここですよね。普通に考えて、一番便利です。2つだったらどうか。もし、それが公共的なもので、私たちが決められるんだったら、こことここ、3分の1ずつのところにするのが、一番合理的なんだと思います。けれども、ホテル自身は、パブリックなものではなくて、利潤を追求しようとすると、もし仮にこことここにあったら、こっちに寄るんですよ。なぜなら、こっちはもうこっちのものだから、少しでも相手のほうに寄って行ったほうが、陣地が広がるじゃないですか。その結果、2つのホテルは真ん中で隣り合う結果になるんです。実際、ホテルって駅前にたくさんあったりしますよね。離れた方がお互い分け前がありそうなのに、結局、一番良い立地にみんな寄ってきちゃうっていう話です。
こうなると、もう立地で勝負するんではなくて、サービスで勝負するしかない。それはトヨタと日産にもいえると思うし、敢えて言えば自民党と民主党にもいえると思っています。自民党の立ち位置は右か左か、民主党は右か左か、そんなことやってたら両方とも真ん中に寄ってくるに決まってるんですよ。できるだけ51%を取りたいのが、小選挙区制下の政党の行動原理ですから、右に行ったり左に行ったりするだけロスで、ど真ん中にいくのが最適な戦略なんですよ。そこで、自民党のサービスというか特徴というのは年功序列とか世襲とか、だとすれば、「うちはこんな特徴ですよ」と。
例えば「トヨタが環境を売りにしていたら、日産はデザインで勝負しますよ」ということです。本質的には、どちらのクルマを買ったって走るんだから、どちらでもいいんです。けれども、「自分たちの売りは環境です」とか「デザインです」とかいうことで勝負しているわけですよね。あらゆる業界はそうなんじゃないかと思います。あまり業界っぽく言うと(政治はもう少し気高くあるべきかな)と思っちゃいますけれど。でも敢えてわかりやすく言っているつもりです。
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