| 2008/02/28 民主党改革のあゆみ (12) 二大政党制の日英比較 | 目次 / 津村啓介ホーム |
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第12回
二大政党制の日英比較
二大政党制は相対的な観念だということを、イギリスとの比較でお話したいと思います。
まず、例示として、日本が比較的、民族の多様性が少ない国家であること。そして、戦後の社会主義的な経済政策を例にとって、その富の偏在が是正されていること。この2つを考えたときに、すごく乱暴な議論ですけれども、日本の所得分布は正規分布に近いと思うんですね。おそらく、真ん中が最大値で山なりになっている。
これを、敢えて便宜的に2つに割ったらどうなるか。真ん中で割ることになりますよね。仮に所得が高い方がAという政党で、所得が低い方がBという政党を支持するとします。そうすると、それぞれの政党で一番多数派なのは、最も相手に近い層になりますよね。つまり、無理矢理2つに割ってしまっているために、その2つを差別化することは難しい。
逆の見方をすると、おそらくイギリスとかアメリカというのは、敢えてシンプルに言えば、2つか3つか境があるんじゃないかと思うんです。まさに格差社会なんだと思います。あるいは階級社会なのかもしれません。それを2つに割るというのは、有る意味では合理的で、真ん中を取り合うというところで多数が決まる。逆に言うと、安定的な支持層が存在している。だからこそ、強固な二大政党制というものが、実際に下部構造として、経済という実態を伴って成立している。
けれども日本では「絶対自民党なんだ」、「絶対民主党なんだ」っていう、その確信的な支持層はどれだけいるんでしょうか。「もっと自民党が自民党らしい政策を磨けよ」とか「民主党はもっと政策を民主党らしいものにしろよ」とか言われます。私たちは、次の選挙に向かって、もちろんそれをやるんですが、しかしそれは多分に観念的なもの、あるいは便宜的なものなんですね。
例えば、北海道と九州で上空から写真を撮ったとしましょう。北海道の道は多少広いかもしれない。あるいは、屋根は多少急かもしれない。信号機は縦かもしれない。それくらいのことで、ほとんど街の風景は変わらない。所得分布や様々な経済政策の結果はその最たる例です。そんな国家では、二大政党制というのは、短期的には非常に効果があるけれども、本質的にはどうなのかな、と私は思います。
敢えて、皆さんの頭を“かきまぜる”ためにそういうことを言っているだけで、私は二大政党制は今の日本にとっては必要なものだと確信しています。だからこそ民主党でこういうことをやっているわけで、そこは誤解しないでくださいね。ただ、いろんなものを相対的に捉えて、“本質的な意味は何なのか”というのを考えるのがサイエンスだと思います。ですから皆さんに、民主党の国会議員が、何も教条主義的に物事を考えているわけじゃないんだということを知っておいてほしかったということです。
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