| 2005/06/13 国会議員になるまで (9) | 号外目次 / 津村啓介ホーム |
| (1)日本銀行 (2)英国留学 (3)江田五月さんとの出会い (4)家族の反対 (5)イギリスの公募制度 (6)岡山と私 (7)候補者時代 (8)新しいタイプの政治家をめざして (9)ポスター貼り (10)周囲の支え (11)労働組合との関わり (12)代議士になって感じること (13)候補者のフトコロ事情 (14)政治家の役割 (15)後輩へのメッセージ ラスト! |
(9) ポスター貼り
剏補者時代、街頭演説のほかには、どんな活動をされていたのですか?
ひたすら『ポスター貼り』をやっていました。これが私の選挙の最大の特徴です。とにかく選挙区にあるお宅を片っ端から訪ねて「ポスター貼らせて下さい」とお願いするんです。
凾ヲっ?すべての家を訪ねるんですか?
さすがにマンションの3階とかにはあまりお願いしませんが、基本的にすべての家にお願いに行きます。そうやって腹をくくって廻らないと、気合いが入らないんです。初めてポスター貼りのお願いをする時は、やっぱり度胸が必要です。ここはどうせ貼れないとか、あそこは目立たないからお願いしてもムダとか色々考えてしまって、お願いに行くお宅をついつい減らしてしまいたくなるんですよ。こちらから支持者を選んでいたら、支持者は増えていかないんです。
不思議なもので、人間って「頑張って仕事をする理由」はなかなか思いつかないのに、「仕事をしない言い訳」は次々思いつくものなんですよね。だから訪問先を選んでいいよとなったら、選んでいるうちに時間だけ経っていく。
だから貼れそうにないお宅や目立たない立地でも、「この近くでどこかポスターを貼れる場所を教えてください」とか、それだけ言うだけでもいいから、とにかくポスターを持って地域のすべての家を廻るんです。スタッフにもそう言っています。
候補者の頃は、もちろん公設秘書なんていませんし、手伝ってくれるスタッフも限られていましたから、半分以上は私自身がお願いに行きました。ポスターに写っている人間が直接お願いに行くというのも話題になったりしますよ。地域によって差はありますが、1日で少ない日でも10枚、多いと50枚近く貼れる日がありました。1人で、ですよ。
中には、他の党を支持している方とかから、「町の景観を害するからポスターを剥がせ」と言われたこともありました。そう言われると何か自分の仕事を否定されたような気がして、落ち込んだこともあります。ただ、逆に言うと、それくらい大きな反応があったということです。
毎日一つの町内を選んで一気に廻り、一つの町内を1日で終わらせるようにしたので、その地域の人たちは家に帰ると「あれ?何か急にポスターが増えたぞ!」みたいな状態になるんですよ。その日の夜の、お茶の間の話題になるんですね。
凾サれは、すごい認知度上がりますよね。
はい、とても効果的でした。いまでも「ポスターで有名な津村さん」と言われます。それに達成感もすごくありますね。1年くらいかけて、選挙区内のかなりの地域を廻りました。だいたい50世帯に1枚の割合で貼るという目標を決めて、それを達成しました。最終的には地域全体に3,500枚貼ることが出来て、知名度は相当高まりました。
びっくりしたのは、全国の候補者仲間からも「津村さんの“怒涛のポスター貼り”は有名ですよ。ノウハウを教えてください」という依頼がきたことです。実際に選挙の2ヶ月前に実地研修にきた候補者もいました。その方はそれから1ヶ月で1,000枚貼ったそうです。もちろん当選もされましたよ。
最近では、私の秘書が民主党秘書会の講師にもなりました。仙台まで行って、全国から集まった仲間にポスター貼りの指導をしてきたんです。これも3,500枚の効果でしょうか。
3,500枚というと、相当な数ですよね。この作戦は、津村さんご自身で考えたんですか?
いちおう、そうです。もちろん、「ポスター貼り」自体はそれほど珍しい作戦ではありません。以前から同じことをやっていた方もいると思います。でも、普通はもっとバランスよくやるんですよ。後援会を作ったり、チラシを配ったり、街宣カーを回したり。
私もそういうこともやりましたし、街頭演説は1年半のあいだ毎朝やり続けましたが、ある時期から「ポスター貼り」のウエイトを思い切り上げたんです。少人数で大きな成果つまり話題づくりをするには、“一点突破、全面展開”型の戦術が効果的だとわかったんです。やればやるほど、効果が見えるようになりました。だから徹底的にやりました。
順調な時ばかりではありませんでしたよ。でも、断られることもムダではないんです。誠意を持ってお願いして、それでも断られると、ちょっとブルーにはなります。でも、認知はしていただけますし、堅実に努力しているという姿勢は伝わります。
「ポスター貼り」という地味な作業をトコトンやりぬくことで、新人らしさやチャレンジスピリットみたいなものを体現できたのだと思っています。
― 本稿は、雑誌インタビューを津村事務所の責任で加筆編集したものです。 ―
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