財務金融委員会 第16号  2004年4月13日(火) 午前9時開議 目次

津村啓介HP


本日の会議に付した案件


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田野瀬委員長
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。津村啓介君。


津村委員
おはようございます。民主党・無所属クラブの津村啓介です。

本日の議題であります金融機能強化法案及びその対案であります民主党案につきまして、両案とも、今国会において審議される法案の中でも、国民生活に与える影響が大変大きく、国際金融マーケットにおける評価を通じて日本の国益をも直接左右する重要な法案だと考えております。この財務金融委員会の場でしっかりと時間をかけて議論を深め、民主党の提出する金融再生ファイナルプランが、政府案よりも現状認識と直接的な政策効果、そして国際的な金融マーケットへのメッセージとしても真にすぐれた提案であることを示していきたいと思います。

さて、有意義な議論の前提といたしまして、ここで、これまでの日本の金融行政、とりわけ金融機関の破綻処理と公的資金による資本増強の歴史について、簡単に振り返ってみたいと思います。

御案内のように、一九八〇年代までは、危機に瀕した銀行は、いわゆる護送船団方式のもとで破綻前営業譲渡によって処理されてきました。しかし、バブル崩壊後、九〇年代の特に後半以降、第二地銀の破綻が相次ぎ、九七年秋には、三洋証券がコール市場で資金調達が困難になったことを引き金に、都銀の一角である北海道拓殖銀行が破綻、四大証券と言われた山一証券が廃業し、大手都銀の株価が劇的に下落するなどの金融システム不安が一気に深刻になりました。

九八年は、日本の金融にとって長く歴史に残るであろう一年であります。二月の金融機能安定化法制定によって公的資金による資本増強の枠組みができ、三月には主要二十一行に対し一兆八千億円強の資本注入が行われました。同法が廃止された十月には、かわりに金融早期健全化法、金融再生法が制定され、新たな枠組みのもと、二〇〇二年三月までに、長銀、日債銀などの金融機関に約八兆六千億円の公的資金が投入されました。いわゆる金融国会の時期を含むこの間の目まぐるしい動きは、諸先輩議員の方々の御記憶に深く刻まれていることと思います。

昨今の議論の中、ともすれば忘れられがちなことでありますが、九八年には、ほかにも忘れてはならない、忘れることのできない出来事がありました。国民の金融行政への不信がピークに達する中で、年の初めには当時の大蔵省証券局の筆頭課長補佐が、三月には日本銀行の営業局証券課長が、それぞれ過剰接待の疑惑をかけられ、職を追われ、立件をされました。このこととの関係はわかりませんけれども、この報道の渦中で、何人かの方が亡くなられています。この前後の時期には、市中金融機関でもさまざまな事件が起きました。私自身も、日本銀行の営業局証券課の課員として、職場の家宅捜索を受け、手帳を押収されたり、返却時に特捜部にとりに行ったりという経験をし、客観的に当時のことを振り返ることが難しいのですが、しかし、そうした事実の積み重ねの上に立って、現在の金融行政の枠組みが成り立ってきたことは忘れるわけにはいきません。

九八年の秋にできた二つの法律は時限立法であったため、二〇〇〇年五月の預金保険法改正の際に、そのスキームに吸収されました。さらに、主なターゲットを地域金融機関とした金融組織再編促進特措法が二〇〇二年十二月に制定されております。ただし、同法の利用は、現在までにわずか一件、六十億円の資本増強にとどまっています。そのため、その改訂版として、今回議題となっている金融機能強化法案が金融庁より提出されたと理解しております。この間にも、昨年にはりそな銀行が過少資本に陥り、足利銀行が破綻しました。

このように、わずか十年にも満たない歩みを振り返っただけでも、日本の金融行政の歴史はまさに波乱万丈、過去の金融行政が時代の波に翻弄されてきたことがわかります。

私は、そうした混乱の中にあっても、九八年のある時期、ここにもいらっしゃる先輩方が、党派を超えて、本来あるべき金融再生スキームを模索し、一定の到達点に立たれたことを知っております。しかし、その後の展開は、残念ながら国民をがっかりさせるものでした。そのことは、国際金融マーケットの動きを見ても明らかです。

私たち民主党は、小泉さんがおっしゃるような金融危機は去ったという認識は持っておりません。そこが政府・与党と私たち民主党との根本的な違いであります。今なお、日本の金融とそれを取り巻く環境は、厳しい現状認識に基づく明確なプランと実行を求め続けていると考えます。

以上申し上げた歴史認識と厳しい現状認識に立ちまして、以下、具体的に今回の政府・与党提出案をチェックしてまいります。

まず最初の質問ですけれども、本法律案提出の背景について改めてお伺いしたいと思います。

まず最初に伺いたいのは、今回の公的資金注入の枠組みが最終的な政府からの御提案と受けとめてよいのかどうかという点でございます。年金制度改正について、法案審議前に年金一元化という法案に直接書かれていないことを小泉首相が言及をされて、そのことによって、現在提出されている法案が最終解決として御自身考えられていないということをみずから示唆したと一般には受けとめられております。本法案については、そのような無責任なことなく、仮に成立した場合、これで公的資金注入の最終的な枠組みが整うと考えてよろしいのでしょうか。竹中大臣、お願いいたします。


竹中国務大臣
ただいま津村委員から、これまでの金融行政を振り返りながら、その推移を見事に要約くださったというふうに私も思っております。

また、金融の環境は厳しいという認識、これは私たちも持っているわけであります。危機ではありませんですけれども健康体ではない、これは繰り返し申し上げている状況でありますので、そうした問題意識の中で今回の法案の提出に至っているという点をまず申し上げた上で、お尋ねの、年金法案との比較で、これが最終的なものかどうかというお尋ねでございます。

これは、ここは年金を議論する場ではもちろんございませんけれども、少なくとも、年金の場合は、給付と負担という基本を踏まえて、その上で制度体系はきちっと議論していこう、そういう段取りになっているわけでございます。この年金の議論の段取りと金融の問題というのを、これはちょっとパラレルで比較することは難しいと思います。

ただ、いずれにしましても、我々は、既に制度体系を含めた全体のことを議論しているつもりでございますので、その意味では、二段階、三段階議論というようなことを考えているわけでは特にございません。もちろん、その時々の状況に応じて政策を立案して、また運営していく必要がございますけれども、我々としては、基本的には、今、日本の金融全体がようやくよい方向に進みつつある中で、今回、今の時点でこのような枠組みを提出することによって、さらに金融の再生を本物にしていくことができると判断をしているわけでございます。


津村委員
逆に、今回の法案が出るに至ったこれまでの経緯についても振り返りたいんですけれども、前身の組織再編促進特措法を今回バージョンアップさせたような形になっていると思うんですが、仮に、健康体ではないとおっしゃいますけれども、危機に対する認識としては私たちと大分隔たりがあると思っているんですけれども、前回特措法をつくった当時から今回ここに至るそのパスが、金融庁が想定しているよりも下振れていないとすれば、新たに今回このスキームをつくる必要がどうしてあったのか、なぜ前回の法律案のときにここまで予見していなかったのか、何か新しいことがこの間起きたんですかということをお尋ねしたいと思います。


竹中国務大臣
既に、新たな公的資金の枠組みについて考えたいということは、金融再生プログラムの当時から我々として問題提起をしておりました。したがって、今回の法案というのが、何か金融再生プログラムを出してからのその後の状況変化でぽっと出てきたわけではございません。

公的資金の新たな枠組み、日本全体としてしっかりとバランスシートの調整を推し進めていかなければいけない、これは企業部門が進めなければいけない、しかし、その企業部門でのバランスシート調整の最後の集約というのは、やはりこれは銀行部門に来るわけでございます。そうしたことを踏まえながら、新たな公的資金の枠組みが必要であるということは、これは私の就任のとき以来、再生プログラムの中にも明記して、ずっと議論をしてきておりますので、委員のお尋ねの、その後何か状況の変化があったかということに関しては、これは我々としては非常に時間をかけてしっかりと計画的にやっているということでございます。

もちろん、経済そのものに対してビビッドに対応していかなければいけないという認識は持っております。現下の状況においては、経済全体がよい方向に全体として向かう中で、しかし、地域経済の再生、それの効果の中小企業への浸透というのが大変大きな今日的な政策課題になっているという認識を持っております。

そうしたことを踏まえて、今回、この明るい兆しを地域経済、中小企業にも浸透させ、持続的な成長につなげていく。そのためには、地域経済の活性化に向けた改革、金融機関が一層のリスク対応能力を高めて、地域等における金融が十分な安心感を持って円滑に行われるように、その環境整備に万全を尽くしたい、そのような政策判断に至っているわけでございます。

いずれにしましても、金融機関の資本の自力調達が必ずしも容易ではない中で、金融機能の強化に向けた枠組み、そうした金融機関のお取り組みに対して公的な支援を行うということは大変必要なことであると思っておりますし、まさにそれが今回の法案提出の趣旨でございます。


津村委員
図らずも大臣のお口からまさに金融再生プログラムのお話が出てまいりました。次の私の質問はまさにその部分にかかわるんですけれども、二〇〇二年の十月に、竹中大臣の肝いりで、就任当初から取りまとめられたといいますか、主唱されました金融再生プログラムですけれども、当時の一般的な理解、あるいは今振り返ってその文言を見ても、金融再生プログラムというのは、どちらかというと主要行、大手行に焦点を当てて、ここに問題の核心があるということを非常に強くアピールされながら出てきたのかな、そういう理解をしております。

そうした中で、今回公的資金の注入、確かに以前からその必要性は、新たな制度の創設の必要性などについて検討するという表現で、当初から竹中大臣は一貫してその点については言われているんですけれども、しかし、その点だけは同じでも、今回は明らかに地域金融機関、後ほど多少敷衍して御質問しますけれども、地域金融機関をターゲットにされている。そこにはやはり議論の断絶といいますか、竹中大臣が今明快におっしゃられたほどには議論は連続していないんじゃないかなという印象は、これはどうもぬぐえないと思います。

そうした印象があるために、先ほどの話に少し戻りますが、例えば、ペイオフ解禁への対応が一部の地域金融機関におくれていることを嫌って、それへの対応としてにわかに出てきたのではないか、あるいは当初想定されていた公的資金注入の枠組みをにわかに変更されたんじゃないか、竹中大臣の御認識にはそこに断絶があるんじゃないか、そのことが御質問の趣旨でございます。お答えください。


竹中国務大臣
津村委員の御指摘は、我々の政策体系、政策のねらいそのものを少し明確にして、その中での位置づけをもっと明確にしろという御示唆であろうかと思います。

非常に大きなところから申し上げますと、中長期的には、我々の金融行政の課題というのは、この金融システムを市場機能を中核とする金融システムに再構築していくということであるというふうに認識をしております。そうした中で、当面の課題としては、不良債権問題を解決して、構造改革を支えるより強固な金融システムを構築する、そういう認識になろうかと思います。

そのために、プログラムとしては二つのプログラムが出てくるわけであります。主要行については、金融再生プログラムに沿って、これは十六年度に不良債権比率を作成当時の半分程度に低下させる、そうした目標で不良債権処理を進め加速させる。地域金融機関については、リレーションシップバンキングの機能強化に関するアクションプログラムをつくっておりますので、その中で、まず地域の企業を再生させる、地元の経済を再生させて、その中で銀行みずからも財務基盤を強化して不良債権問題を解決していく、そういう取り組みにしているわけでございます。

そうした中で、金融再生プログラムを受けて、金融審でこの公的資金の枠組みを議論したわけでありますけれども、その考え得る枠組みというのを金融審の中で報告いただいております。

この考え得る枠組みを踏まえて制度設計されたものでありますけれども、この報告書の中において、「地域金融機関であっても、その金融機能が低下すると、地域によっては、地域経済に重大な支障を招く可能性があることから、公的に資本増強をサポートして金融機能の強化を図り、地域経済の下支えをする必要がある場合が考えられる。」そのように明確に記されているわけでございます。

それを踏まえて今回の立法に至っているわけでございますけれども、いずれにしても、新たな金融制度においても、これは後ほどまた議論になるとおっしゃいましたけれども、御承知のように、主要行についても、主要行と地域系金融機関との組織再編成も想定されないわけではありません。また、主要行自身も金融機能を担っていることに変わりはないということから、制度として資本参加の対象に含まれているところでございます。

全体の体系、経緯は、御質問に沿って御説明申し上げると、以上申し上げたような点になろうかと思います。


津村委員
今のお話を伺っても、もちろん金融も経済も生き物ですからさまざまな変化もあると思います、必ずしも御説明いただけない大臣の認識の変化もあると思うんですが。

今図らずも出てきた金融審議会のことで言いますと、私、報告書を読ませていただいたんですが、金融分科会の第二部会、昨年の七月二十八日付で「金融機関に対する公的資金制度のあり方について」という報告をまとめられていると思います。今引用されたところもそういう議論があったわけですけれども、もう一つ、私、報告書の中で出てきた表現で、これは実は非常に大きな議論かなと思った部分がありますので、一部引用させていただきます。

「我が国金融機関の課題」と題するパラグラムの後段ですけれども、「自己資本比率規制については、近時、バーゼル銀行監督委員会は、新BIS規制案において、」すなわち、二〇〇三年四月に同委員会が取りまとめた自己資本比率に関する新しいバーゼル合意第三次市中協議案というものですけれども、この新BIS規制案におきまして、「所要自己資本を中小企業向け融資等について軽減する一方、不良債権について引当の状況により加重する案を提示している。また、新BIS規制案は、自己資本比率規制には景気変動を増幅させる性質があること等を踏まえ、金融機関自らが先を見た自己資本戦略を策定することを求めている。このため、規制上の自己資本の水準のみならず、各金融機関が事業展開上必要とする自己資本の水準(エコノミックキャピタル)を適切に評価することが重要と指摘している。」こういう表現がございます。

過去のBIS規制が日本の金融業界及び金融行政に与えてきた影響の大きさを考えた場合、当然、この新BIS規制の議論を金融当局としては展望しながら、先手先手を打って対応していかなければならない、そういった政策ニーズといいますか政策対応ニーズがあると思うんですね。そういう意味で、今回、この議論について金融庁としてどのようなスタンスで協議に臨み、そして、どのような国内対応を具体的に行おうとしているのか、本法案の提出とも整合的に御説明いただければと思います。


竹中国務大臣
津村委員におかれては、御専門家として非常に詳細に報告書もお読みいただきまして、大変深い御指摘をいただいたと思っております。

基本的には、今回の法律は、金融機関が、現状の日本のデフレが続いているという状況等々、さらに地域経済での金融機能の強化が求められている状況を踏まえて、各金融機関が一層リスク対応力を高めて、より安心感のある金融を行っていけるような環境をつくりたい、今回の法案はそのような趣旨なわけでございます。

他方で、今御指摘のあった新BIS規制でございますけれども、各金融機関に対して、みずからのリスク特性に照らした適切な自己資本水準の確保を求めているというものになります。個別の金融機関が自己資本の増強を図っていく中で、今回の公的制度の活用というのはいろいろな形で当然のことながらお考えになるわけでありますけれども、今回の制度というのは、新BIS規制の導入の有無にかかわらず進められるべき、その地域における金融機能の強化に向けた対応策であるというふうに我々は位置づけております。

委員のお尋ねは、まず、新BIS規制等々に対してどのように対応しているかというお尋ねがございますが、これは、国際的な金融を担う重要な国の一つとして日本が位置づけられているわけでありますから、国際的な議論に積極的に参加する中で、確かに、今議論されていることに関して言いますと、リスク特性というのをもう少しはっきりと議論しようではないかというのが今の新しい規制のベースになっておりますから、そうしたことに関しては積極的に意見も申し上げるし、また参画をするというのが基本的な立場でございます。

二点目のお尋ねの、BIS規制との直接的な関係いかんということに関しては、これは、今申し上げましたように、法律が出てくる背景とそもそもBIS規制が求めているものというのは直接的に重なるものではない。繰り返しになりますが、今の新しい公的資金の制度というのは、新BIS規制導入の有無にかかわらず進められるべき政策であるという観点から、今回の法案の提出をさせていただいております。


津村委員
私自身は、直接間接にかかわらず当然考えていくべきテーマだと思いますし、今回、このような重要法案を出されるに当たって、そうした視点がないはずはない、なければおかしいと思いますので、それは直接か間接かはどちらでもいいですけれども、当然、配慮、考慮しながら作業を進めていただきたいわけです。

そうした中で、それとも関連するんですが、次の質問ですけれども、今回の法案の説明におきまして、公的資金注入枠として二兆円という数字が出てきます。そして、その積算根拠として、これはいろいろ出ていると思うんですけれども、説明をいただいています。雑誌等でも最近報道がいろいろされているようですが、地銀、信金、信用組合をそれぞれウエートづけして、過去の例などから試算をしているんですけれども、最後に、一のケースにおいて合併後の金融機関の自己資本比率をさらに二%程度引き上げることが可能になるとして一兆円プラス一兆円という説明をされています。私は、ここが、ある意味では、新BIS規制等もにらんだ、少し余裕を持たせておこう、そういう深奥な配慮があったのかなと勝手に思っておったんですが、それはそれとしてお伺いしたいのは、先ほどの主要行、地域金融機関の議論です。

法律案の御説明で主要行のことが出てくるわけですね。活字としても出てきますし、先ほど竹中大臣の御答弁の中にも主要行にだって使えないことはないとおっしゃいました。しかし、この積算根拠のところに主要行に関する記述は全くないわけですね。これは予算の裏づけがない法案を出されているというふうに理解せざるを得ないと思うんですけれども、そこはどう理解すればよろしいんでしょうか。


竹中国務大臣
まず、主要行についても、これを排除する理由はない、これは先ほど申し上げたとおりでございますので答弁は繰り返さないわけでございますけれども。

委員のお尋ねは、そうした見方とこの保証枠の積算方法の間にコンシステンシーはあるのかという御指摘だと思います。

これは、保証枠の積算というものをそもそもどのように性格づけるかということなのではないかと思っております。これは前回も少し議論になったところだと思いますけれども、政府保証枠については、そもそもこの制度が金融機関からの申請に基づいて資本参加を行うものであるわけでございまして、今後、具体的にどの程度これが行われるか、これは予測は大変難しいわけでありまして、これは、その意味では、仮定を置いて一定の機械的な積算をどちらにしてもやらざるを得ないという性格のものだと思っております。

その機械的な積算に当たっては、本制度が、組織再編成の促進特別措置法の資本増強の水準と対象を拡充するものであるということを踏まえて、今回の前提で行っているわけでございます。ちなみに、組織再編特措法の場合も、これも主要行等々は排除されていないわけでございますけれども、同じような積算方法であったというふうに認識をしております。

もう一つ申し上げれば、この新たな公的資金制度について、主要行については資本調達能力が非常に高い、原則としては、高いということを踏まえて、最大限の自力調達がなされていることを国の資本参加の条件としているわけでございます。したがって、新たな公的資金制度において、主要行も対象になるからといって直ちにこれが非常に多額の資本参加が必要になる、そういう性格のものではないというふうに考えております。

いずれにしましても、これは政府保証枠の積算方法というのが一定の機械的な枠組みに基づいて行われざるを得ない、この性格についての御理解を賜りたいというふうに思います。


津村委員
ちょっと重ねて御質問すると、あえて申し上げれば、私は、竹中大臣がおっしゃっていることを全部積み重ねていくと、二兆円では足りないんじゃないかということが言いたいんです。実際そんな大きなものが必要かというのは別途議論があるんですけれども。

一つには、主要行にも使えると言いながら、枠ですから実際全く使わなくていいわけですけれども、枠としてもここに書かない、あるいは財務省に対して、これは財務省に対して説明している資料とは別のものなのかもしれませんけれども、しかし、当然この場で御説明いただかないと。主要行にも使えるというのはここには全く一言も出ていないわけですから、仮にということも含めて議論の材料を出していただかないと。これは主要行にも使えますと言いながら、予算のことは全く書いていないというのはおかしいと思います。それは法案の審議のあり方としてそもそもおかしいんじゃないかと思います。

もう一つ、実は、私はこの最後の一兆円の部分がどうとでも読めるあいまいさを残しているのが非常に嫌らしいと思っているんですけれども。先ほどの理屈、お話でいきますと、私は、新BIS規制のことなんかも踏まえれば、ここを主要行のところに使おうと思えば使えるよという説明はやっぱり非常に不誠実だと思いますので、そういう意味で新BIS規制の話を先にさせていただいたんですが。やはり大手行の議論をここにのせないというのはおかしいですし、本当に二兆円で十分なんですかということを逆にお尋ねしたいと思います。

そのお答えとして先ほど一つおっしゃっていたのは、自分たちでしっかりと増資の努力をしてさえいれば、そして、それが条件になっているんだから、そんなに多額にならなくて済むじゃないかということをおっしゃっていますけれども、後ほどまた地域金融機関について申し上げますが、私は、そこには論理矛盾があって、自分で調達できるんであればこんなのは必要ないわけで、調達できないからのせるわけですから、そこはきちんと御説明していただかないと、二兆円枠の説明としては終わらないと思います。お願いします。


竹中国務大臣
委員の御指摘は、かねてこの積算方法そのものにあいまいさが残っているのではないのか、特にBIS規制、主要行等との関係でもう少し詰めた説明ができないのか、まさにそういうお尋ねであろうかと思います。

今あいまいさというふうにおっしゃいましたが、重ねて、これはその政府保証枠、向こうから申請してくるものについての保証枠をどのように積算するか、その積算というものがそんなに積み上げでできる性格のものではなくて、大変その意味では仮定を置いた機械的なものにならざるを得ないという、一つのこういった枠取りの限界というものをぜひ御理解賜りたいというふうに思います。

先ほども申し上げましたように、前回の特措法、組織再編成の特措法においても、これも主要行は排除されているわけではございませんけれども、やはり同様の枠組みについて行って御審議をいただいております。これはあくまでも合併の仮定そのものでありますから、地域銀行がここでは一割、信用金庫をこれだけこれだけと積み上げておりますけれども、これは仮にすべてが地域銀行に使われて、信金、信組には使われないというような場合も当然あり得るわけでございます。保証枠の枠の積算の限界というようなものをひとつぜひ御理解いただきたいというのが第一点でございます。

それと、二点目に委員がお尋ねになりました、主要行に対して、これはできれば自力調達しろというふうに言っているではないか、しかし、そもそも資金調達が難しいからこういう問題が出てきているのではないのか。ここは、基本的には、主要行に対しては特に厳しい、主要行が持っている体力等々を勘案して、モラルハザードが生じないように、ぎりぎりの厳しい線を私たちは求めているというふうに御理解をいただきたいと思います。

もちろん、調達ができれば、これはこういう制度を利用していただく必要はないと思います。これは、調達する側についても、市場から調達できるのであるならば、政府が条件をつけていろいろお金を出す場合に比べて経営の自由度は高まるわけですから、これは当然にそのようにしていくんだと思っております。

しかし一方で、なかなか市場では自力調達が難しいという現実が一つにはある。しかし同時に、中小の金融機関に比べましたら、主要行というのは、当然のことながら、これまでの信用力等々を生かして、中小に比べれば資本増強ができる余地はある。そういうぎりぎりのところで、モラルハザードが生じないように、国民負担が大きくならないように、この制度の設計をしているわけでございます。


津村委員
本当はこんなに繰り返してお尋ねする予定ではなかったんですが、予定を変更してもう一回伺いますけれども、私があいまいだと言ったのは、最後のこの文章があいまいだということを言っただけで、この法律案とこの積算根拠の説明の間には、あいまいさではなくて非常にクリアな矛盾があると思うんですよ。主要行に使えると法案で言っていて、その予算の裏づけとしては主要行のことは一言もないわけですから、予算の裏づけがない法律案だと私は思うんですよ。

私はこういう議論は余り経験がないものですから、こういう議論の先輩として竹中さんに伺いたいんですが、予算の裏づけがない法案を審議するというのは、それはあり方として正しいんですか。


竹中国務大臣
何度も申し上げておりますけれども、予算の裏づけというのと積算の根拠というのは、これは少し違うと思います。

積算の根拠というのは、いずれにしても精緻な積み上げができる予算はございます。しかし、精緻な積み上げができない予算というのは、すべてのものは、これは必ずカバーできないわけであります。したがって、先ほどから何度も申し上げていますように、一定の仮定を置いて機械的に計算せざるを得ない性格のものであるということだと思います。

予算の裏づけがあるかというと、これは予算の裏づけはあるわけでございます。政府保証枠をとっていただいているから予算の裏づけはあります。しかし、その積算の場合の一つの根拠として、これは全部積み上げることはできませんから、まあ、これはケース・バイ・ケースだと思います、積み上げられるようなものもあると思います。

しかし、今回の場合、これはいずれにしても、地域銀行一割、信用金庫一・五割というのも、この性格上、仮定の機械的な計算になるわけでありますので、ここは、繰り返し繰り返しで恐縮でありますけれども、政府保証枠の積算の根拠、積算というものの一つの限界の中で今回のような積算方法を示させていただいている。予算の裏づけは、これはあるわけでございます。この点を御理解いただきたいと思います。


津村委員
積算根拠というものをそもそも出していただく理由というのは、そのようにお金には色がないということではなくて、あえて色をつけて説明をしていただいているものだと私は思うんですね。そもそも積算根拠をつくるという、金融庁の事務方の皆さんの努力というか、そういう作業をある意味で全否定されている御答弁だと思うんです。積算根拠を今後出していただく意味がないですよね。そうやって、お金に色はないんだから何にでも使えます、とりあえず金額だけは絶対値は多いですよという説明では。それはちょっと不誠実過ぎるんじゃないかと思うんですけれども。


竹中国務大臣
金融庁の事務方の努力を全否定しているとか、お金に色はないから云々とか、そういうことを申し上げているつもりはございません。

しかし、現実問題として、向こうからの申請に基づいて、先方からどのような申請が出てくるかわからない、その中での予算の保証枠の枠取りをしなければいけない。これは、政策的なニーズが現実としてあるわけでございます。財務省への要求に当たって二兆円の一つの根拠を説明したものがこの積算であるわけでありますけれども、この執行に当たっては、この法律と二兆円という予算の保証枠に基づいて我々が当たっていかなければいけないということになります。

繰り返しになりますけれども、これは前回の組織再編特措法におきましても、これも主要行が排除されているわけではございませんですけれども、その中でも、今回と同様の形での政府保証枠の積算を行いまして、それで保証枠を認めていただいて、また法律の御審議もいただいたという経緯がございます。


津村委員
ほかの質問もさせていただきたいので、もう重ねて質問はしませんが、二兆円という、あるいはこの法律案自体の信頼性といいますか、それを損なわせる残念な答弁だったと思います。同じ法案を通そうとするにしても、もう少し誠実に御答弁いただいた方が日本の金融行政のためだと私は思います。

それでは、次の質問をさせていただきます。

公的資金の、話が大分かわるわけですけれども、最近の報道によれば、この三月末までに約六千億円ですかね、過去の公的資金について返済が始まっているという報道といいますか事実があると思います。そのことについて、もちろん各行の経営判断ですから、それは各行が何と言うかなんですけれども、いわゆるステップアップ債というんですかね、劣後ローンの金利負担を軽減するためというのが各行の一般的な説明でして、それに対してマスコミ等は、金融庁が昨年八月に公的資金受け入れ金融機関に対して業務改善命令を、かなり厳格に、収益の三割ルールの厳格運用というような形で出された、このことに対する戸惑いというか、余りいろいろ言われたくないなという心理的な部分と、それから、足元については株価の回復という追い風もあってこういった動きが進んでいると一般に報道されていると思います。こうした動きを金融庁さんはどういうふうにお考えなんですかというのが私の質問の最後なんですけれども。

多少それについて意見に近いことを申し上げますと、金融庁さんとしては、多分、一般的なお答えとしては、これは預金保険機構がきちんと定められた指針にのっとってそれを許しているんだから私たちとしてはそれでいいんじゃないですか、そういうようなお答えが想定されるんですけれども、しかし、マーケットといいますか、青目、黒目含めた、海外の方も含めたマーケット一般にはどう受けとめられるかというと、これは、金融庁は公的資金返済を是認しているというか、知らないでは済まされない、やっぱりこれは是認しているというメッセージになっていると思うんですね。それが、マーケットがどう見ているかを意識する大手行からすれば、金融庁が是認している環境の中で、あそこだけ返済した、何かうちだけおくれているのはちょっと格好が悪いということで、返済ラッシュといいますか、次はうちもそろそろ公的資金を返しておかないと、大手行の競争の中で、何かうちだけまだ体質が悪いように思われるのは不本意だと。そういう返済ラッシュが、今度は大手行の中で、株価が比較的上昇していることを背景に過当なというか実際の体力以上にそういった動きが出てくることが私は心配だと思っています。

一方で、今回は大手行も含むとおっしゃいますけれども、どうもそういう説明にはなっているとは思いませんが、いずれにせよ、今回の法案では、自主的な公的資金に対する申請を慫慂するような枠組みをつくっておきながら、その公的資金の返済競争を誘発するような、黙認する、是認する態度を続けていらっしゃるというのは非常にわかりにくいと私は思います。

今回、この公的資金返済ラッシュが起こり始めている、先のことまで言わないにしても、既に四行が公的資金の返済を済ませていることを金融庁としてどう評価するのか、是認しているというマーケットの評価をそれでよいとするのか、御説明ください。


竹中国務大臣
委員は返済ラッシュというお言葉を使われましたけれども、本当に返済ラッシュと言えるような状況になっているのか、その状況がまた来るのかというのは、ちょっと私自身はまだよくわかりません。ただ、いずれにしても、金利がステップアップしていきますので、財務戦略上も高い金利のものは返せるところは返したい、これは財務戦略としては当然にあり得ることなのだというふうに思っております。

委員のお尋ねは、そうした一方で新たな公的資金の注入の枠組みを持つということは、外から見るとちょっとわかりにくいのではないかという御指摘だと思いますが、これは、まさにそこはケース・バイ・ケースなのだと思います。既に、御承知のように、公的資金を完済したところもあるわけでございます。公的資金を完済したところもあれば、新たに公的資金を必要としているところもある、これがある意味では今の日本の金融の実態であろうかとも思います。

この公的資金を返済する場合は、これはかつての金融再生委員会での一つの取り決めがありまして、これは先ほど津村委員が引用されたのかもしれませんけれども、政策的な観点から自己資本を返しても大丈夫だというような、そういう――済みません、預金保険機構が十二年に決めたものがありまして、銀行経営の健全性を損なわないこと、国民負担を回避すること、金融システムの安定性を損なわないこと、そういう条件が満たされている場合に返済が認められるわけであります。

一方で、今回の枠組みというのは、逆に今度は新たなリスク対応をとるために、地域の金融の安心感をさらに高めるために、自己資本を増強したいというところもあり得る。ここは金融機関それぞれでありますから、ケース・バイ・ケースでやはり判断をしなければいけない問題だと思います。

冒頭で申し上げましたように、今のところ、単なる横並びで隣が返したからうちも返そうかとか、必ずしもそういう状況ではない。それなりの財務戦略として、ステップアップの金利に対してはうちはこのようにしたい、うちはまだ待ちたい、そのような判断をしている状況ではないかというふうに思っております。


津村委員
横並び意識というのは、一般に悪いこととして今まで言われている面がありますが、マーケットに対して、競争する中で、ほかよりもうちは悪くない、むしろいいということをアピールしたいのは当然なわけで、それは金融庁さんがどう考えるかの問題じゃないんですよね。ほかのマーケット参加者がそういう評価を始めた途端に、つまり、公的資金を完済しているところとそうでないところを、完済しているからこっちの方がいいんじゃないか、例えば格付機関がそっちをよくしたりなんかすると、こっちも負けていられないとなるのは、それは、当然そうあるべきですし、そうなるわけですよね。そういうマーケットの実態に即したお答えに今の御答弁はなっているんでしょうか。


竹中国務大臣
基本的には、私が申し上げたことと今委員がおっしゃったこととは矛盾はないというふうに思います。マーケットの動向をきちっと踏まえてという趣旨で私たちも考えております。


津村委員
今回の法案の趣旨といいますか御説明の流れと多少私はニュアンスが違うような気がしてならないんですが、次の質問に移ります。

短く御質問します。

ペイオフの全面解禁の問題ですけれども、これまで日本の金融行政の国際的な信頼度を下げる一つの大きな理由になったのが、このペイオフ全面解禁の相次ぐ延期、先延ばしだったと思います。今回についてはそういうことはないと考えてよろしいでしょうか。大臣、お願いします。


竹中国務大臣
御指摘のように、ペイオフというのは、健全な競争環境のもとで預金者が銀行を選択して、そうした健全なプレッシャーの中で銀行経営が行われるというものでありますから、これは必要なものだと思います。日本もかつてそのような状況にございました。

それをしかし実現するためにはどうするか。やはり金融をしっかりと安定させなければいけない。そのために、金融再生のプログラムを主要行に適用し、さらにはリレーションシップバンキングのプログラムを作成して地域金融機関に対してお願いしている。あと一年、この金融再生プログラム及びリレーションシップバンキングのアクションプログラムをしっかりと実行していくことによって、ペイオフ解禁が可能になるような環境をぜひつくっていきたいというふうに思っております。


津村委員
今の問題に関連しまして、伊藤副大臣にお伺いしたいと思います。

私たち民主党は、今回の法律案につきまして、ある意味ではペイオフ解禁を無意味にさせてしまうんじゃないか、少なくともそう見えるおそれがあるということを一つの懸念として持っております。

債務超過の金融機関であっても、粉飾決算をさせて、自主的というフィクションのもとで資本注入をさせて破綻を回避することが、しかもペイオフ解禁以後も可能になるという枠組みが、解釈の問題はあるとしても、枠組みとしてありますので、これは、意地悪なといいますか日本の金融行政を基本的に信頼していない海外の青目のマーケット参加者からすれば、信頼を損ねる理由にもなってしまうんじゃないか、そういう口実を与えてしまうのじゃないかということを恐れているわけです。

ただ、その場合に、伊藤副大臣、「金融ビジネス」の四月号だと思うんですけれども、非常に短いものですので恐らく言葉足らずだった部分もあるのかもしれませんが、今回の制度、その辺はどうですかという質問に対して、いや、ペイオフの問題と今回の法律案の問題は別問題ですよというふうに非常に明快にお答えになっています。

しかし、私は、それは見え方の問題で、金融庁さんから見て別問題であっても、受けとめ側が同じ問題だと思ったら、それは幾ら別だ別だと言ったって、受けとめ側がどう思うかがマーケットの信認という意味では重要ですから、ぜひマーケット参加者を納得させるような表現で、ここはお時間がもう少しありますので、言葉足らずでなく、きちんと御説明いただきたいと思います。


伊藤副大臣
今、委員から受けとめ側の問題が非常に重要だという御指摘がございました。

「金融ビジネス」の場合には非常に限られた時間の中でのインタビューでございましたので、その中で、ペイオフに関連して今回の新たな公的資金制度というものを提案したんじゃないか、こういう御質問でありましたから、そういうことではないと。

ペイオフについては、今大臣が答弁をされましたように、そうした環境をつくっていくためにも、私どもは金融システムの安定ということを実現していかなければいけないわけですし、また、この新たな公的資金制度を国会の皆様方に御審議をお願いしておりますのは、先ほどから大臣もお話をさせていただいているように、現在の経済の状況の中で、やはり地域経済を活性化していくというのは極めて重要なことである。そのためにさまざまな政策の努力をしているわけでありますが、その中で金融面からの政策の努力もしていく必要があるだろう。そういう意味から、今回のこの公的資金の新たな制度というものを提案させていただいたところでございます。

こうした制度によって金融システムの機能を強化し、そしてリスク対応能力を上げることによって中小企業の再生や地域経済の活性化に資する、このことは国民経済全体にとってもプラスになる、そういう視点から今回の法律というものを提案させていただいたところでございます。


津村委員
余り時間がありませんので、次の質問をさせていただきます。

今回、私たちは、本会議での答弁でも触れましたけれども、中小企業向け貸し出しについての数値目標がないということを問題にしております。

前回、早期健全化法においては、第五条一項四号において、資金の貸し付けその他信用供与の円滑化のための方策について計画の提出を求めるというようなことを法定されていると思うんですけれども、今回、そうしたことが経営強化の計画の提出を求めるという形でトーンダウンしている感じがあるんですけれども、これは前回失敗したということですか。


伊藤副大臣
この点につきましては、私どもといたしましても、中小企業貸し出しというものが多くの金融機関にとってコアの収益源になっていく、したがって、国が資本参加をしていく以上は、中小企業を中心として資金仲介機能を強化していく、高めていくということは極めて重要だ、こう認識をしているところであります。

このため、新たな公的資金制度においては、国の資本参加に当たって、信用供与の円滑化等、地域経済の活性化に資する方策を盛り込んだ計画というものを提出いただきたい、こういうことを求めているわけでありまして、こうした地域経済の活性化というのは、ある意味では多面的な取り組みというものが大変重要であります。

一律の目標を課すのではなくて、活性化の方策というもの、この進捗状況が外部から評価できるような指標を計画に盛り込んでいく、このことを求める、こうしたところでございまして、そうした指標としては、例えば中小企業あるいは地元の企業に対する信用供与の総資産に対する割合が考えられるところでございまして、また、その他の指標も組み合わせて、その実績というものを情報公開し、公表して、パブリックプレッシャーのもとで取り組みを促すところといたしているところでございます。


津村委員
最後の質問とさせていただきます。

これは、お詳しい方どなたでも結構です、お答えいただきたいんですが、数字の御質問です。金融監督庁の発足当時と現在の検査官の定員がそれぞれ何人であるのか。それからもう一つは、現在、日本銀行考査局と金融庁検査局の間で人事交流があるのか、過去においてはどうであるのか、これをお尋ねしたいと思います。


伊藤副大臣
前半のところをまずお答えさせていただきたいと思います。

金融監督庁が発足しましたのは平成十年の六月でございますので、平成十年度末の検査部の定員は百六十四名でございました。そして、平成十六年度末における金融庁検査局の定員は四百七十八名でございます。

人事交流の点につきましては、検査部門についての人事交流はないということであります。


津村委員
最後に私の意見を簡単に述べて終わりますが、私たちは、緊急一斉検査を半年でやって、とにかくこのタイミングで金融危機に対する国際的な疑念といいますか、そうした不信感を払拭しようということで、私たちの金融再生ファイナルプランにそういうことを盛り込んでおります。

ただいまのお話で、金融監督庁発足当時と比べて約三倍に検査官の方がふえているというお話がありますが、当時、私の記憶では、十年六月から約一年間をかけて、主要行から順番に一斉検査ということで、金融庁と日銀が連携して非常にスピーディーに、約一年ほどはかかったと思いますけれども、金融一斉検査を行ったという事実があると思います。

私は、その後検査官の数が三倍にふえていることや、当時も日銀とタイアップして一斉検査をされていたはずですから、人事交流を含めてノウハウの蓄積をぜひ進めていただいて、当時、情報交換もしながら一緒にやっているわけですからね、そういったことを進めていただきながらノウハウを蓄積して、蓄積というか既にあるはずなんですけれども、そういった努力をしていただければ、金融検査というのはよりスピーディーに、そして悉皆的というか、一斉検査が、半年以内どころか、もっと早くとも言いませんけれども、しっかりとできるんじゃないか、ぜひそういう努力をしていただきたい、私たちが政権をとればそういうことをやっていくということを申し上げて、質問を終わります。


財務金融委員会 第16号  2004年4月13日(火) 午後5時26分散会 目次

津村啓介HP