災害対策特別委員会 第4号  2004年11月11日(木) 午前10時1分開議 目次

津村啓介HP


本日の会議に付した案件


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西村委員長
次に、津村啓介君。


津村委員
民主党・無所属クラブの津村啓介と申します。

それでは、質問を早速始めさせていただきます。

まず、村田防災担当大臣にお伺いしたいと思いますが、八月末に襲来をいたしました台風十六号そして十八号等に関する激甚災害指定が、ようやくこの十一月の五日になって閣議決定されたと伺っております。九十名の死者、そして四人の行方不明者を出した台風二十三号、及び、その後に発生し、関連で亡くなった方を含めて約四十人の方の命を奪った新潟中越地震の激甚災害指定はまだなされておりません。一部には、新潟中越地震を月内に激甚災害指定するとの報道もございますけれども、台風二十三号も含めまして、今後の指定の見通しをお聞かせください。


村田国務大臣
激甚災害にかかわる指定でございますが、先刻、台風十六号、十八号までの指定を行ったところでございます。その後、大変大きな台風が、二十三号という全国に被害をもたらした台風、そして、続いて新潟県中越地震というものが発生したわけでございます。

私どもとしては、こうした大きな災害につきましては、被災地の公共団体の状況を想像するときに、とてもとても被害額の御報告が素早くできるような状況ではない、こういうことにかんがみ、また、公共団体が復旧復興事業にできるだけ財政的な心配がないようにしてどんどん努力をしていただきたいというそういう気持ちから、できるだけ早く指定をしていきたい、こういうふうに考えております。

特に新潟中越地震につきましては、私が非常対策本部でできるだけ早くするようにということを伝えまして、現在、農林水産省あるいは国土交通省の職員が直接現地へ参りまして被害額の把握をしているということでございますので、できれば今月中にでも指定を行いたい、二十三号についても急ぎたい、こういうふうに考えているわけでございます。


津村委員
二十三号について大体のめどでも結構なので、お答えください。


村田国務大臣
二十三号につきましては、津村委員の御地元に大変かかわるわけで、大変大きな被害が出たわけでございます。二十三号につきましても、今月中に指定ができたらということで準備を進めているところでございます。


津村委員
今月中ということで御答弁いただいたことを評価したいと思いますが、私は、地元のことだけを申し上げているつもりはなくて、九十名の死者、四人の行方不明者を出したというこの災害の規模の大きさをぜひよくお考えいただきたいと思います。

関連いたしまして、激甚災害指定のそもそものあり方でございますが、今大臣の方から、中越地震に関連して、中央省庁からも現地を支援して被害額の算定を急いでいるというお話がありました。私の手元にございます、これは報道ですけれども、これを見ましても、従来自治体に任せていた被害見込み額の算定について、中央省庁から専門家を直接現地に派遣して代行し、二、三カ月かかっていた指定決定を迅速化する、そういうことを始める、その第一号として中越地震に適用するというようなそういう表現の報道を手にしておるんですけれども、これは、これからこういった早期化、迅速化というものが制度として確立すると思ってよろしいんですか。それとも、中越地震のみのことでしょうか。


村田国務大臣
今回、新潟県中越地震並びに二十三号につきましてできるだけ早期の指定ということを行いますのは、被災地の地方公共団体が先ほど申しましたように同時に大変な被害を受けておりまして、そうした作業に支障を来しているというそういう我々の判断からでございまして、特別の措置でございます。

将来、今後どうするのかということでございますが、その被害の状況に応じて、要すれば、我々が被害額の把握につきまして直接手を出さなきゃいけない場合もあるでしょうが、被害の状況を考えながら指定を行っていきたい、こういうふうに考えております。


津村委員
新潟中越地震につきましては、被害の規模も大変大きいこともありまして、大臣及び内閣府の方々がそういった問題意識を持たれる一つのきっかけになったとは思うわけですけれども、しかし、台風二十三号あるいはそれ以前の台風を見ても、当然、現地では被害額の算定というのはどうしても二番目、三番目の仕事になりがちで時間がかかってしまうというのは、これは中越地震に限らない一般的な傾向だと思います。

今回、こういった問題点がいわばショッキングな形で明らかになったわけですから、これは、今後の課題として、ぜひ制度として確立するように努力をしていただきたいと思います。

関連いたしまして、激甚災害指定の指定のあり方について伺いたいと思います。

今回、台風が十号、十一号と七月からあったわけですけれども、その後、十六、十八、二十一、二十二、二十三と、まさしく相次いで台風が襲来をいたしました。

これまでの枠組みでは、一つ一つの気象現象は別のものとして扱うということで、一連の台風を一括して激甚災害の対象にするということは余りなされていないようですけれども、今回の災害は一連性がいろいろな部分で見られると思います。一括して指定するというそういう枠組みを御検討される考えはありませんか。


村田国務大臣
ことしの台風は大変特異な本土への襲来の状況でございまして、一つの台風が本土に接近あるいは上陸しているときにもう一つが待っているというような状況もございまして、その連続性というものが今委員の指摘されるように問題とされる場合もある、こういうふうに私も思います。事実、台風十号、十一号では一つの災害として一緒に指定をしたわけでございます。

しかし、原則は、災害ごとに指定をするというのが原則でございまして、ただ、非常に災害が近づいて発生しているという場合において、同一の気象現象によってこの二つの災害が起こっているかどうか、あるいは関連する気象現象によるものかどうかということについて判断をいたしまして指定を行う、こういうことでございます。そういう観点に立って、十号、十一号では関連する現象だということでやってまいったわけでございます。

ただ、激甚災害制度の母法でございます公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法等に基づく災害復旧事業に当たりましては、個別の災害ではなくて、一年間の災害復旧事業費の総額と地方公共団体の財政力をもとに補助率を算定している、こういうことでございまして、結果的には、そういう形で地方公共団体の財政負担というものを国としても支援している、こういうことであります。


津村委員
現在の制度で、今回、例えば台風十号と十一号は何か一日違いで来たから関連性が認められるとか、あるいは、台風十六号と十八号は中三日はあいているからこれは関連が認められないとか、随分しゃくし定規な印象を受けるわけです。

台風と台風がそれぞれに違う名前がついているわけですから、そういう意味で別の気象現象であるというのは気象学的にはそのとおりかもしれませんけれども、今回の一連の台風直撃をつぶさに現地で見てまいりますと、やはりそれは一連性があるんではないかと思われるケースが幾つかございます。

きょうは私、中国地方及び北四国の委員がほかにいらっしゃいませんので、そのあたりのことを中心にお話しさせていただくんですけれども、岡山市の、これは私の地元ですが、久々井という地域では、台風十六号の高潮によって堤防が流されてしまった。そして、それこそ一週間後に来た台風十八号で、その十八号の方が波の高さというのは低かったんだけれども、しかしその堤防がなくなっていますから、言うならば丸裸の状態になっているところに波が来た。そしてまた浸水をしたと。これは、もう災害としては十六号の上に十八号の災害が成り立っているわけですから、まさしく一体の災害だと思います。

またあるいは、これは不幸にして五人の方が亡くなった玉野市の土砂崩れの事例では、玉野市というところは、私ども、岡山県は晴れの国という言い方をよくするんですけれども、それは大臣よく御案内だと思いますが、年間降雨量が大変少ない地域でございます。全国で一、二を争う晴れの日が多い県なわけでありますけれども、その玉野市において、年間降雨量に匹敵するか、あるいはそれ以上の雨がこの十八号から二十三号までのわずか一カ月弱の間に集中して降った、その結果として山が大変多量な水分を含んで、最終的に、二十三号、最後の台風で土砂崩れが起きた、少なくとも地元ではそういう理解をしております。

こういうことを考えますと、単に台風の名前が違うから、あるいは何日か置いてまた降ったからこれは別のものだということでは、なかなか被災者感情あるいは国民感情からすれば見当違いな印象になるのかなと思います。

少し御答弁を先取りして一つ申し上げると、いろいろ指定の仕方はあっても、最終的に公平性を期してそこはしっかりとその手当ては後々するんですよというような御説明を時々いただきます。お役人の方の御答弁としては大変誠実な、ごもっともなお答えだと思うんですが、私は、この激甚災害指定というものが、単にお金の問題ではなくて、やはり国が全面的にフルサポートするんだ、やれる努力はもう即座にするんだという姿勢を、単に現地に行って視察をしてパフォーマンスするだけじゃなくて、そこでしっかりと最大限の措置をとれるんだということを具体的なメッセージとして発することに大きな意味がある、アナウンスメント効果に大きな意味があると、そういうふうに考えておりまして、そういう意味では、現行の激甚災害制度を前提に事務方の方が御説明してくださるのはそれはよくわかるんですけれども、政治家として大臣が、まさしく政治家大臣を任命されているこれはゆえんだと思いますので、しっかりとメッセージを発していただくべきチャンスでもあり、逃してはならない機会であると思いますが、その辺の御見識をお聞かせください。


村田国務大臣
被災された地域の皆さん方、あるいは、その復旧復興事業に大変なお金を使って努力をしている地方公共団体の皆さん方が、お金がないから復旧ができないとか復興ができないという形には国の責務としてできないわけでございまして、そういう意味で、私ども防災を担当するそういう部署といたしまして、そして担当大臣といたしまして、地方公共団体のそうした努力をサポートするそういう力になりたいと思っておりますので、最後まで、そうした財政措置も含めまして一生懸命努力をしたいというふうに考えております。


津村委員
ぜひ努力していただきたいと思います。

それでは、林消防庁長官にお伺いいたします。防災行政無線の整備率向上についてでございます。

今回、まさしく瀬戸内海、西日本は、こうした災害を余り過去経験していないこともありまして、こうした防災無線の整備率が低かったことがその地域での被害を大きくしたとも言われております。

事務方の方から資料をいただきましたけれども、防災無線の整備率というものを見ますと、同報系、移動系という、そのほかにも地域防災系というのがあるようですけれども、移動系というのは、広報車で、もうすぐ避難してくださいというようなことをやるようですが、実際、今まさに台風が来ようなんというときに広報車のその音をなかなか聞いている余裕もなければ、すごいスピードで走っているとよく聞こえないというようなこともあるようです。

そういった意味では、同報系というものの方が今回の場合では効果が高かったように聞いておりますけれども、全国でこの同報系防災無線が五〇%以下の整備率になっている県が九県ございます。秋田、山形、栃木、京都、兵庫、岡山、山口、香川、福岡ということのようですけれども、こういった地域的な偏りが災害にもつながるということであれば大変ゆゆしきことでありますけれども、消防庁として計画的な整備を進めることをお考えでしょうか。資金的な手当てについてもお聞かせください。


林政府参考人
お答えを申し上げます。

御指摘の消防防災行政無線でございますけれども、今回全国で相次ぎました災害の際にも、この防災行政無線を備えておられる地域と備えておられない地域で被害の程度が異なったということを、私ども事実として認めているところでございます。災害時におきまして被災地の情報を収集するためにも、無線という手段が大変重要だと考えております。

現在のシステムは、国と都道府県を結ぶシステム、それから都道府県内の県と市町村を結ぶシステム、それから、お触れになりました、市町村が地域内の住民の方々に情報を伝えるいわゆる同報系の無線、こういう段階を経て整備をされているわけでありますけれども、現在、国と県を結び、県と市町村を結ぶ無線は一〇〇%整備されております。

しかし、御指摘の、市町村内におきます同報系の無線につきましては、全国平均でまだ六七・八%という整備水準になっておりまして、五〇%を切る県がまだたくさんあるのは御指摘をいただいたとおりでございます。

ただ、私ども、今回の災害にかんがみましても、やはり住民の方全員に一斉に情報を伝える同報系の防災行政無線の整備は災害対応として最も重要なものであると考えておりまして、その整備を急ぐ必要があるということで、全国の市町村にその整備を強く要請をいたしているところでございます。御心配いただきました財政上の問題もあろうかと思いますけれども、私ども、今年度の場合、補助制度とそれから単独事業の制度を用意させていただいておりますが、御要望がございました県はすべて採択をするという基本的な方針で臨んでおります。

いずれにいたしましても、全国すべての地域におきましてこの同報系の無線が整備されるよう私ども強く地方団体にお願いをしてまいりたい、また、そのための財政的な支援は精いっぱいさせていただきたいと考えております。


津村委員
関連いたしまして、自主防災組織の支援について消防庁長官にお伺いしたいと思います。

現在、全国で市町村合併が進んでいるわけですが、市町村合併が進んで、例えば町が二つ、三つと合併をすれば、当然、量的には行政サービスの低下ということも懸念されるわけであります。そういった意味で、地域コミュニティー、例えば連合町内会とかコミュニティー協議会、あるいは自主防災組織というものがこの行政を補う役割も期待されるわけですけれども、高い意識を持った連合町内会、そういった自主防災組織が創意工夫を持って災害対応を進めているという現実があると思います。

先週、私どもの党の岡田代表に私どもの地元岡山に来ていただきましたけれども、ある学区、操明学区というところですが、十一月三日に自主防災訓練というものを行いました。従来であれば、こういう防災訓練は基本的に地震等の災害を想定しているケースが多いんですが、今回の反省を踏まえて、土のうを積むとかあるいはバケツリレーとか、そういった水害対応の自主防災訓練を、これは地域コミュニティーが主催で行って、これを市の消防当局等が側面からサポートする、こういった取り組みが、岡田代表も見ていただいたんですけれども、ございます。

こういった自主防災組織をこれからどうやって活用していくかというのは、市町村合併を進めるとともに重要な取り組みだと思うんですが、実は、いただきました資料で、平成十五年度、これは消防庁の取り組みと思いますけれども、自主防災組織結成マニュアル「自主防災組織の結成に向けて」というCD―ROMを各自治体にお配りになったということを御説明いただきました。

しかし、CD―ROMを自治体に配ったということは一つの努力と思いますけれども、実際に現場で伺ってみても、いや、そんなものは見たことがないよ、今回は自分たちで本当に自主的にやったんだよというような声をよく聞きます。実際、投げてしまってそれで終わりではなかなか成果が上がっていかないと思いますが、この辺、さらなる努力をお願いしたいんですけれども、いかがでしょうか。

実は、もう一つ御質問があるので、簡潔にお答えください。


林政府参考人
私ども、今回の相次ぐ災害の実態をつぶさに勉強させていただきましたけれども、やはり、地域における自主防災組織の役割は大変重要になってきている、今後ともその充実強化を図っていかなければならない、特に、今回の災害で高齢者のような要援護者の方々に対する対策を考えますときに、消防団あるいは自主防災組織、あるいは婦人防火クラブ、このような組織による地域における自助、共助的な活動がますます重要になってくるものと思っております。

そのために、消防庁としてもできるだけの御支援等をさせていただかなければならないと考えているわけでありまして、これまでも、活動拠点施設とか資機材の整備に対する助成であるとか、あるいは研修、訓練の実施に係る地方財政措置、交付税措置でありますけれども、そのような措置もさせていただいておりますし、何よりも大切なのは、先ほどお触れになりましたように、我々マニュアル的なものをお配りしておりますけれども、それが活用されるような、また、その自主防災組織の活動が重要なんだということを皆さんに理解をしていただけるような環境をつくるということだろうと思います。

そのために、防災知識の啓発とか、あるいは優良な事例の表彰なども行いながら自主防災組織の活性化を図っていきたいと思っておりまして、特に今年度は、私ども、安心安全ステーションと申しまして、例えば小学校単位、これは、小学校が大体二万四千ぐらいございます、それから消防分団の数も大体そのぐらいの数でございますので、コミュニティーに着目をいたしまして、小学校単位で安心安全ステーションのような拠点をつくっていただき、そこでその消防団、自主防災組織が一緒になって、地域の各組織が連携をしながら要援護者の避難訓練等々を行うような活動をやっていただきたいと思って、この考え方を全国に広げることができないかなと思ってお願いをいたしております。

今年度、とりあえずモデル事業から始めておりますけれども、そのような優良事例を紹介しながら、自主防災組織の充実強化を図っていきたいと考えております。


津村委員
御丁寧で具体的な答弁をありがとうございました。

最後に一つだけ、能勢環境政務官に聞かせてください。災害ごみに対する市町村への支援についてでございます。

災害が発生した直後というのは、いろいろなところが、マスコミが報道したりしていろいろとサポートが比較的手厚いのかもしれませんが、一カ月、二カ月たってごみがまだまだ残っていても、しかし、当事者以外はちょっとその災害のことを忘れてしまうということがありまして、今、例えば倉敷市では、台風十六号、もう二カ月半前の台風のごみがいまだに一万トン以上山積みになっているというようなところもございます。

こういった市町村に聞きますと、やはりその財政の見通しが立たない、補正予算の議論もおくれている、そういう中でなかなか前向きな取り組みに力が入らないという声も聞くわけですけれども、環境省としての支援の取り組みをお聞かせください。


能勢大臣政務官
私どもがそのようにかつて経験しないほどの大きな大型の台風、地震等々によりまして膨大な今の災害廃棄物が出てくることは承知いたしておりまして、とても被災地だけでは対処できないことはよく承知いたしております。そこで、被災しました市町村が災害廃棄物を処分するための特別な経費を必要とした場合は、環境省ではその費用の二分の一を保障するということであります。

それでは少ないんじゃないかという御質問だと思いますが、それにつきまして、また、市町村が負担する分につきましてもその八割を特別交付金として出しておるわけでありますから、だから、災害市町村の負担額というのは、単純に計算しますと一割弱になるんじゃないかというふうに思うわけです。必ずしも末端まで一割ということはありませんけれども、こういう状況でありますから、その被災地の被害というのはほぼカバーできていくんじゃないかなというふうに考えております。

さらに、環境省といたしましては、引き続き、関係省庁と連絡を密にいたしまして、そうした地域へ十分な支援をしていきたいというふうに考えています。

よろしくお願いします。


津村委員
終わります。


西村委員長
この際、暫時休憩いたします。


災害対策特別委員会 第4号  2004年11月11日(木) 午後3時5分散会 目次

津村啓介HP