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  Daily TSUMURA ひとこと  2006年06月01日(木)-30日(金)

■ ひとこと 早い版 ■



村上ファンドへの出資問題。  2006-06-15 (Thu) 

福井総裁の村上ファンドへの出資が問題になっている。

私は、「福井総裁が、今後とも“国民および世界の市場から信認され、かつ政府から独立な状態で”重要な政策決定に関わっていけるかどうか」が最大のポイントだと思う。

「日本銀行員の心得」に反しているかどうか、狭義または広義のインサイダー取引に当たるかどうかといった点ももちろん重要だ。しかし、仮にこうした問題をクリアしたとしても、今後予想されるゼロ金利解除の政策判断が何らかの形で歪む可能性があったり、国民および市場から穿った見方をされる(些かなりとも疑念を持たれる)可能性が生まれるとすれば、問題は残る。道義的責任を云々する声があるが、そのことを言っているのだろう。

とりわけ小泉首相や安倍官房長官に弁護されながら、結果的に政府に“借り”を作り続けている現在の状態は、非常にまずい。日銀が独立性を与えられているのは、政府との一定の緊張関係を期待されてのことだからだ。庇ってくれた政治家たちが望まない政策(例えばゼロ金利解除)を、福井総裁はタイミングをあやまたずに断行できるのだろうか。周囲に些かなりとも疑念を持たれずに・・・。

ただ、そうした諸々も含めて、最終的には福井総裁ご自身の判断を尊重したい。日銀という組織単体を守るのではなく、日本の金融システムの対外的信用を守るために、われわれ野党国会議員も必要以上にヒステリックな議論は避け、理性的な国会審議を進めなければならない。

私が日銀OBということで、ここ数日様々な立場の方から意見を聞かれたり、ある種の打診があったり、同僚議員の質問予定事項に意見や提案を申し上げる場面もあるが、日銀総裁の権威を守りつつ、福井総裁の最終判断が国民および世界の市場に冷静に受け止められるための環境を整備することこそ自分の使命だと考えている。

福井さんが最終的にどう判断されるかは、まだ分からない。が、どうなろうと大切なことは、「日本銀行総裁が、国民および世界の市場から信認され、かつ政府から独立な状態で、重要な政策決定に関わっていけること」だと考えるし、何よりもその状態を守るために働きたい。日本のためにも世界のためにも、日本銀行は、これからも輝きつづけなければならない。

色々な動きがあるようで、事態は予断を許さない。国会が閉会し、マーケットが閉じる明日の午後3時以降が1つのヤマ場だろう。 


2006/06

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